”VoiceAI” をリリース!TalkIQとDialpadがOne Teamに

”VoiceAI” をリリース!TalkIQとDialpadがOne Teamに

2018年5月17日。私がDialpadにJoinしてからもっともエキサイティングな日になりました。

リアルタイム音声認識と会話に関するAIのリーディングスタートアップであるTalkIQ社(San Francisco)を買収しました。そして本日、DialpadとTalkIQの技術の結晶である “VoiceAI” のβ版をUSでリリースしました。

TalkIQとDialpadの素敵な出会いにはたくさんのストーリーがあります。是非、CraigのBLOGもご覧ください。いまこの瞬間も、Craigとのシンガポール出張中にはじめてTalkIQの技術に触れ、買収を強くサジェストしたことが鮮明に蘇ってきます。One Teamになれたことを本当に嬉しく思います。Welcome TalkIQ Team!!!

TalkIQはSalesforce VenturesやLINEが出資しておりReal-time Voice RecognitionとそれらをDeep Learningする非常に優秀なメカニズム、さらにテキスト化にとどまらない会話から生まれる人工知能がとてもユニークでした。

 

それでは、この度リリースされた ”VoiceAI” でなにが実現されているかをご紹介します。

Real-time Transcription : Dialpad、Call Center、UberConference (coming soon)を含むすべてのプロダクトで、通話ならびにミーティングの会話がリアルタイムにテキスト化されます

Smart Notes : ‘アクションアイテム’ と発言後の箇条書き、指定した会話の重要部分などを含んだ通話サマリーが自動で生成されます。通話終了後に内容を追記でき、そのままシェアすることも可能です

Real-time Sentiment Analysis (Call Center) : コールセンターでのすべての通話における、相手の感情(センチメント)をリアルタイムで分析し表示します。お客様がハッピーなのか、それともアンハッピーなのか?が瞬時にわかり、スコア化。スーパーバイザーはそれらをダッシュボードで確認しすぐにフォローのアクションしたり、エージェント(オペレーター)のパフォーマンスを可視化することができます

Real-time Coarching : セールスやサポートチームに対しリアルタイムで話すべき内容をコーチングしてくれます。競合製品ならびに企業、自社サービス・製品の名称等をトリガーとして話すべき内容がポップアップされ、より的確な対応を促し生産性を高められます。(えーっとあれなんだっけ。。。という瞬間がなくなるイメージです)

 

これだけいろいろとできてV1です。音声がデータ化さえされていなかった今までの電話の世界では考えられなかった業務効率化や仕事のやり方に寄与できるプロダクトが今後もどんどんリリースされていきます。現時点では英語のみ対応ですが、次の言語は日本語で決まっており、既にAIエンジンの開発に着手しています。(フランス語とかスペイン語とかドイツ語ではありません!)今年の後半には日本のお客様にもβ版をお届けできるよう開発を進めてまいります。

 

ミーティングやすべての会話を聞いてくれてパーソナルアシスタントとしてサポートしてくれるこのVoiceAIですが、TalkIQの技術もさることながら、実はDialpadのユニークなアーキテクチャがなければ実現できませんでした。

Dialpadのアプリケーションはあらゆるデバイスから電話網(PSTN)やWi-Fiなど多様な経路でアクセスでき、それらの最適化された接続を独自のTelephony Engineが実現しています。このTelephony Engineがすべての通話の音声ストリームを分割できることで、自身の声と相手の声を分離認識し、それぞれの音声ストリームにAIエージェントが参加(Listen-in)することが可能になっています。この技術により、100名が参加できるUberConferenceでもそれぞれの参加者がなにを発言したか?が完全に分かれてのテキスト化が可能なのです。

さまざまなクラウドアプリケーションとのインテグレーションが加速していくことで、新たな利用シーンがどんどん生まれていくでしょう。例えばCRMにあるカスタマーサポートに関するパフォーマンスやSFAにある営業成績情報などとコミュニケーションの傾向情報が合わさることで、ハイパフォーマーとローパフォーマーの行動アルゴリズムを浮き彫りにし、感覚値ではない改善活動を行うこともそう遠くない将来可能になるでしょう。

 

イノベーティブなテクノロジーを世に送り出してきた両社がOne Teamとなり、かけ算で今後もイノベーションが加速していく姿に期待が膨らみます。TalkIQのFounderであるDanもとても魅力的です。最初のミーティングで私が「日本語を次にやりたい」とお願いした時にDanは 「もちろんだよ。できることをすぐに取り組もう。毎月、毎週、毎日アウトプットし変化を起こしていかないと必ずその時々で別の誰かが差を縮めてくる。スピードが僕らスタートアップの一番の資産だからね」と言ってくれました。心強く思ったと共に身が引き締まったことを覚えています。こんなに素敵で優秀なTeamとともにエキサイティングなプロダクトに携われることをとても嬉しく思います。

 

人と会うことも、ミーティングや電話で会話することもすべては “声 =Voice” でのコミュニケーションです。電話がよりパーソナルなエクスペリエンスになっている現代だからこそ、この声のコミュニケーションをよりパワフルにサポートしていくことが我々のミッションだと思っています。これからも “Power of Voice” を信じてイノベーションを起こしていきたいと思います。

Dialpad Japan
安達 天資

Dialpad is the phone system designed for the way you work